みなさん、ウマ娘やってます?
サポカガチャを引かねばいいウマ娘はつくれないと分かっていながら、結局キャラガチャ引いちゃいますよね。
僕は引きすぎて初期実装の☆1〜2キャラはほとんど☆5になっちゃいました。
いずれは全キャラ☆5にしてえ。
まあ目当てのファル子は出てないし、全キャラ☆5にしようとなると、女神像も全然足りないんですけどね。
…女神像ってなんなん?(唐突な疑問)
いやみなさん絶対一度は思ったでしょ。ジュエルでも水晶でも欠片でもなく、女神像。「なんやねんこれぇ!!(CV:タマモクロス)」って。
本日はその正体に迫っていきたいと思います。
(※サクッと知りたい方は後半の「ウマ娘と三女神」からどうぞ!)
↓続編はこちら
サラブレッド
女神像が何たるかを知るにはウマ娘の起源を知らねばならない。
ウマ娘とは、
「別世界に存在する名馬の名と魂を受け継ぐ少女達」
らしい。(『ウマ娘 シンデレラグレイ』1話より)
ということはウマ娘は我々の世界の競走馬にルーツがあるのだろう。
ならばサラブレッドがどういう存在かを見ていこう。
サラブレッドの見た目はだいたいこんな感じ。
画像はウマ娘でもおなじみキタサンブラック。黒い馬体に額の白がよく映える。
この黒さで毛色はルドルフとかと同じく鹿毛判定らしいからよくわからん。あとこう見えてめっちゃデカい。
前提として、サラブレッドとは品種改良された馬である。
人間が狩猟などのために速い馬と速い馬をひたすら掛け合わせて原種ごちゃ混ぜで作った人造馬。それがサラブレッドだ。
人類は狩猟の過程で様々な馬の品種を生み出してきた。その中で最も歴史があるのが「アラブ種」。
これはサラブレッドと比べて平均100kgくらい軽く、体高も20cmくらい低い。小柄で頑丈なのが特徴。
こうして見ると馬は馬なんだけどサラブレッドじゃないのはなんとなくわかる。ラブラドールレトリバーとゴールデンレトリバーくらい違う。
このアラブ種がサラブレッドの起源とされている。
アラブ種が人の手によって繁栄し、世界各地の馬と交配され築き上げられてきたのがサラブレッドという品種の歴史。時代にしておよそ400年。
当時からあった競馬の文化。その中で「どうやったら速い馬を作れるか」という事だけを考え作られた品種だ。
ちなみに、アラブ種でも競馬を行っている国がある。UAE(ドバイ)、サウジなどが一例。
(日本でもやってたんじゃ?と思った方は誤解しないで欲しい。日本における「アラブ」はアラブとサラブレッドの混血種である「アングロアラブ」を指すので、厳密には違う。だから全日本アラブ大賞典みたいなレースも全部アングロアラブの競走。ややこしい。)
ところで、あなたは聞いたことがないだろうか。「近親相姦すると障害や欠陥を持った子孫が産まれやすくなる」とか、「ハーフは美人が多い」とか。
これは科学的に証明されていて、近親交配は遺伝子の潜性(劣性)形質が顕在化しやすいため、疾患や障害を持った子が産まれやすい。
遺伝子的に異なる人同士で交配すればするほど顕性(優性)形質が出やすいから美形になる傾向にあるらしい。
「どうした急に」と思われるかもしれないが、競馬はこの法則と常に共にある。
種牡馬史① 五大始祖
今から400年前。とある貴族は考えた。
「どうやったら速い馬を作れるんだ?」
「速い馬同士で交配させ続ければいいんだ!」
当然の発想。
この理論を武器にとりあえず人々は(競馬的に)良さげな馬(アラブ種とかいろいろ)を種牡馬として、繁殖牝馬と交配させ続けた。
その数102頭。
102頭もいたが、その中でもいい馬を出す種牡馬、そうでない種牡馬が分かれる。いい種牡馬はもちろん重宝された。
3世代以上直系子孫を残せた種牡馬はわずか十数頭しかおらず、しばらくすると5頭の種牡馬に選択肢は絞られてきた。
鹿毛の純血アラブ種、ダーレーアラビアン。
黒鹿毛の元軍用馬、バイアリーターク。
黒鹿毛の謎多き馬、ゴドルフィンアラビアン(ゴドルフィンバルブ)。
オスマン帝国産芦毛馬、ダーシーズホワイトターク。
芦毛の始祖とされる馬、オルコックアラビアン。
だいたいこの5頭とその子孫が重宝された。
「五大始祖」なんて言われるケースもある。
そして時が経つとダーシーズホワイトタークは脱落、他4頭の直系子孫の中で交配が進められた。全ては競馬で勝てる速い馬を作るため。
さて、これは紛れもない近親交配だ。スピードを求めすぎた結果、サラブレッドに生まれた欠点、いや、生物的には欠陥と言ってしまってもいいかもしれない。致命的な弱点が生まれた。
それは、
①怪我をしやすく
②物音や閃光に非常に過敏に反応し
③肉体的にも精神的にもデリケートであり
④なおかつ気性がめちゃくちゃ荒い
というものだった。
こんなん野生に帰ったら何万頭いても数年で滅びる。遺伝子的には間違いなく劣性形質の詰め合わせだ。しかし、それでいいのだ。競馬にさえ勝てれば。
お分かり頂けただろう。サラブレッドは人間のエゴの産物なのだ。
ウマ娘が「レースに勝つために生まれた」と公式で紹介されているのも頷ける。
三大始祖
話を元に戻そう。
今いるサラブレッド競走馬は全て、父系を辿っていけば「三大始祖」に辿り着く。
三大始祖とは
ダーレーアラビアン
ゴドルフィンアラビアン
バイアリーターク
のことだ。
つまり、今いる競走馬の父親の父親の…(中略)父親は必ずこの3頭のどれかということ。
皆さんもnetkeibaで好きな馬の名前を入れて、「血統」の欄からひたすら父方の先祖を遡って見るといい。だいたいダーレーアラビアンに行き着く。
母方の先祖を辿ると、ダーシーズイエロータークやセントヴィクターズバルブ、カーウェンズベイバルブなどの三大始祖以外の始祖に行き着いたりするかも。
102頭の始祖のうち99頭は直系の子孫が途絶えたものの、母方の血としてしっかり受け継がれている。芦毛という毛色が存在する時点で、その起源がオルコックアラビアンにあるのだ。
もちろん、ウマ娘の「三女神」は三大始祖がモデルである。
で、ここからが問題。
いくら3頭に父系が絞られたからといって、牝馬は1年に1頭子供を産める。(競馬的に)優秀な子は次々産まれる。そうすると徐々に種牡馬の選択肢は増え、子孫の血筋も多様化。血は薄まり、種としての欠点は改善されていくはず。400年も経ってるしね。
なのに、そうならなかったのは何故か。
答えは、「近親同士で交配させても強い馬が産まれたから」だ。
インブリード
競走馬の生産・配合において非常に重要になってくるのが「インブリード(近親交配)」という概念。
ニコニコ大百科の記事が簡潔で分かりやすいので引用する。
目的と効果
共通の祖先の優れた顕性遺伝子を継承しやすくする
普段は発現しにくい潜性遺伝子を近親交配で発現しやすくするメリット
優れた顕性遺伝子が発現しやすくなり、共通の祖先の長所を受け継ぎやすくなる
優れた潜性遺伝子が発現することで突然変異が起き競走能力の向上が狙えるデメリット
顕性遺伝子により共通の祖先の欠点も同時に引き継いでしまう可能性が高くなる
体質が弱い・発育異常や生殖異常などの不利益をもたらす潜性遺伝子が発現しやすくなる
要するに、顕性(優性)遺伝子を出来るだけ高確率でゲットしたい。そして潜性(劣性)遺伝の突然変異ガチャも狙う。というのがインブリードの主目的だ。
突然だが、画像はヒシアマさんの五代血統表だ。
青色が父、ピンクが母で、1番上の青のラインが父系。ここを辿ればもちろん三大始祖(ダーレーアラビアン)に辿り着く。
そして表の下。「5代目までに生じたクロス」という表記がある。クロスというのはインブリードのことだ。
ここではニアークティックのインブリードが濃い。
父を4代たどると二アークティック、母方を3代辿っても二アークティックがいるから、4×3。ヒシアマゾンの身体には二アークティックの血が18.75%も通っていることになる。
ここです。
この18.75%という数値。これが「奇跡の血量」と呼ばれているのです。
悪い潜性形質が現れすぎて破綻しない程度で優秀な馬の性質を引き継ぎ、突然変異ガチャもついでに狙うには、この18.75%が一番いいとされている。なお科学的根拠は全くない。でも実際いい馬が出る傾向にある。
トキノミノル、オルフェーヴル、ブエナビスタ、エフフォーリア、デアリングタクトなんかは4×3配合。
優秀な馬は5×3とか4×4とか、優秀な種牡馬の血を濃く持ってる馬がほとんどな気がする。(個人の見解)
でもこれにももちろん例外はある。
ディープインパクトはこういったクロスが一切無い。
そんでもってエルコンドルパサーはこれだ。
古代の村社会で結婚したらみんな近親でしたみたいな血統。これでも気性難とかはなく、現役時代は最強の一角だった。
しかし腸捻転でわずか7歳で早逝しているので、影響は多分あったんだと思う。
続いてサトノダイヤモンドをボコボコにして凱旋門賞を連覇、イギリス最高峰GIキングジョージ(略)を史上初の3勝、世界最強牝馬となって惜しまれながら引退したGI11勝馬エネイブル。
ひいじいちゃんとおばあちゃんが結婚して産まれたのが自分の母ってどういう気持ちなんだろ。
こういった例も存在するため、もうマジでよくわからんっす。
ただインブリード自体はどこでも見かける。
インブリード以外にもニックスといって、「この馬の家系とこの馬の家系を交配させるとよく走る」みたいな組み合わせがある。
ディープインパクトと母父ストームキャットの牝馬のニックスはキズナやラヴズオンリーユーなどめちゃくちゃ活躍している。そういう馬たちもほぼ100%インブリード入ってる。
余談 セントサイモンの悲劇
インブリードの説明はしたが、インブリードをしすぎるとどうなるかは説明出来てない。その実例とも言うべき出来事が「セントサイモンの悲劇」だ。
セントサイモンという優秀すぎる種牡馬がいたが、あたりの馬がみんなセントサイモンの血の入った馬になるまで優秀な馬を出し続けてしまい、血が濃くなりすぎて急激に衰退。あっという間に直系子孫がいなくなったのだ。
セントサイモンは例えるならサンデーサイレンスくらい優秀だったのだが、日本ではサンデーサイレンスの悲劇は起きていない。こんな悲劇が起きた背景には、1909年から40年間に渡り馬産に大きな影響を与えた「ジャージー規則」という世紀の改悪が絡んでいる。
詳しくはwikiのジャージー規則とジェネラルスタッドブックの項を見てもらえればわかる。
要するに、イギリスは自国の競馬を守ろうとして「うちが認めた血統以外はサラブレッドじゃねえ!」と言い張ったが、イギリスの馬はセントサイモン地獄だった上に、血統書に無い馬が血統にいる他国の牝馬を輸入してもそれはサラブレッドじゃないからNG、という縛りプレイになってしまっていたのだ。
だから血は行き詰まり、セントサイモン系は衰退した。
日本も海外から牝馬を輸入出来なくなったらサンデー地獄で終わる。サトノダイヤモンドとか、非ウマ娘ならレシステンシア、カレンブーケドール、ナミュール、ダノンファンタジーあたりは母親がモロに海外(南米)血統。血を薄めることも大事。
(とはいえイギリス以外でもセントサイモン系は繁栄していて、特に凱旋門賞馬リボーは種牡馬として大成功した。が、ミスタープロスペクター系やノーザンダンサー系の勢いに押され衰退した。遅かれ早かれこうなる運命だったのかもしれない)
大種牡馬
つまり、時代を重ねて馬の系譜は人間のように枝分かれしていくのではなく、分かれて集束してを繰り返しているのだ。
何世代かに一頭、すごい優秀な子を生み出す“世紀の大種牡馬”が現れる。それが競馬の時代の分かれ目だ。
大種牡馬の誕生
↓
そいつの子がめちゃくちゃ増える
↓
飽和する
↓
他の種牡馬が活躍するor子孫に優秀な種牡馬が現れる
↓
以下無限ループ
言葉じゃピンと来ないので実例で表すと
サンデーサイレンス
↓
フジキセキ、スペシャルウィーク、アドマイヤベガ、アグネスタキオン、マンハッタンカフェ、ゼンノロブロイ…
↓
サンデーサイレンス系種牡馬大量発生
↓
子孫のディープインパクトやステイゴールドらが活躍
↓
サトノダイヤモンド、ジェンティルドンナ、グランアレグリア、コントレイル、レイパパレ&ゴールドシップ、オルフェーヴル、ヴェルトライゼンデ…
↓
2020年のJC、ディープの子が5頭、ステイゴールドの子が2頭、サンデーサイレンス系統の子が17頭中15頭
雑に説明するとこんな感じ。
最近では聞かなくなったが、ウマ娘から入った競馬ファンがウマ娘になった馬が血統に入ってる子の馬券を買う「ウマ娘馬券」がブームになった時があった。
これは危険なのでやめた方がいい。
理事長みたいな感じでサンデーサイレンスが実装されて、ロードカナロアやドゥラメンテが出てきたらもうレースに出てくる馬全部買わないといけないことになる。
それくらい競馬業界は広いようで狭い。
種牡馬史② 唯一抜きん出て並ぶ者なし
知らぬ間にめちゃくちゃ脱線してたので話を戻そう。
さっき三大始祖と言われる馬を紹介した。しかし、この時点ではまだサラブレッド種としての特性や質はまだ現れていなかった。だって三大始祖はただのアラブ種だ。
サラブレッドがサラブレッドらしくなってくるのは、ここから3〜5世代後。
現在のサラブレッドは全て、三大始祖の直系子孫である前にこの3頭の直系である。
1748年産 マッチェム (ゴドルフィンアラビアン系)
1758年産 ヘロド (バイアリーターク系)
1764年産 エクリプス (ダーレーアラビアン系)
それぞれを解説していこう。
マッチェムは競走馬としては全く走らなかったものの、種牡馬になると次々と名馬を生み出した。しかし、現環境においてはマッチェム系の馬はほとんど走っていない。
近代の日本競馬でマッチェムの直系の馬は、オグリキャップの母ホワイトナルビーや、短距離の申し子カルストンライトオくらいだ。
世界的にもマッチェムの父系は断絶しつつあり、現行の種牡馬がどれだけ後継を残せるかにかかっている。
バイアリーターク系のヘロドは脚が弱かったものの、種牡馬として大成。一時期どこを見渡してもヘロドの子ばかりだったという。
前述の通り、それが災いして血統の袋小路に至り、ヘロドの子は全く走らなくなり衰退。現在ヨーロッパで直系子孫はほとんど走っていない。
一方、日本のシンボリ牧場オーナーとメジロ牧場オーナーは共同でパーソロンという馬を購入した。実はこのパーソロンがヘロド系の馬だ。
パーソロンが成功したので、日本ではヘロドの血が栄えた。世界でも稀に見るヘロド系天国だったらしい。
シンボリルドルフ、サクラスターオー、メジロマックイーン、トウカイテイオーらがパーソロンの子孫。
そしてトキノミノル(たづなさん)とダイタクヘリオスは輸入された別のヘロド系の馬を父に産まれた。
今世紀に入るとトウカイテイオー、メジロマックイーンの産駒が成功しなかったことにより日本でも衰退し始め、直系こそ減ってきたものの、有志の手でなんとか持ちこたえている。
そしてエクリプス系。上に挙げた馬以外ほぼ全部エクリプス系だ。数値にしてだいたい98%くらい。どの馬の血統表を遡ってもどこかに必ずエクリプスがいる。
ところで、エクリプスという名前に見覚えはないだろうか。ウマ娘をやっている人ならどこかで視界には入っているはず。
エクリプス…Eclipse…
その時、なにか閃いた!
Eclipse first, the rest nowhere.
唯一抜きん出て並ぶ者なし。
このEclipseは競走馬エクリプスの事だったのだ。
ダーレーアラビアンから5世代後に生まれたエクリプス。
彼は当時最強の競走馬で、26戦26勝(18戦18勝とも。どちらにせよ無敗)という半端ない戦績を残した馬。
しかも大体が大差勝ち。
その勝ち方があまりにも圧倒的すぎるため、あるレースの前にエクリプスの馬主が勝敗をこう予想した。
「エクリプス1着、あとの馬はどこにもいない」
と。
(エクリプスが強すぎて他馬は引き離される。着差がありすぎると当時のルールで失格になるため、こういう表現になったとか。実際に予言通りになったという)
これが「Eclipse first, the rest nowhere」の語源である。
つまりトレセン学園は、エクリプスのようにぶっちぎって勝とう、という標語を掲げていたという事になる。
でもそう考えるとエクリプスの説明してるルドルフがヘロド系って中々ギャグかもしれない。
二大始祖?
「全ての馬は三大始祖に行き着く」と書いたが、それももうそろそろ変わる可能性が出てきている。
競馬発祥の地、イギリスでは比較的早くに三大始祖以外の直系が断絶したが、アメリカでは少なくとも19世紀の初頭までは、五大始祖のオルコックアラビアン、ダーシーズホワイトタークの直系子孫が残っていたという。
でも当時のアメリカの馬産が種牡馬重視でなく牝系重視だったためか、やがて淘汰されていった。
そのまま暫くは3頭の種牡馬の直系子孫が残っていたのだが…
2023年現在、三大始祖のうち、バイアリーターク系が断絶のピンチにある。
日本でバイアリーターク、ヘロド系が衰退したと書いたが、世界ではそれを上回るペースで衰退が進んでいる。主要な競馬開催国をトータルで見ても、2020年時点でヘロド系の馬の種付け頭数は合計で100ちょっと。出生数は間違いなく100を切っている。絶滅危惧種だ。
日本ではマックの直系ギンザグリングラス、テイオーの直系クワイトファインで血を繋ごうと懸命な努力がなされているが、いつまで続けられるかは不明。今世紀の内にヘロド系が絶滅してもおかしくない。
ちなみに最新の研究によると、先程紹介したセントサイモンは実はヘロド系だった可能性が高いらしい。もしこれが事実なら、あんな悲劇さえ無ければこんな事にもなってなかった…かもしれない。
ウマ娘と三女神
さて、ここからが本題。
ウマ娘で三大始祖、「三女神」はどう描かれているのか。
これが「三女神」の設定。めちゃくちゃちゃんとしている。
気になるのは、三柱には【王冠】【太陽】【海】のモチーフがあるという記述。
ここで過去のイベントを見てみよう。
いつぞやの花嫁イベ。確かにそれっぽい色。
そして今回の新育成シナリオ「グランドマスターズ」の予告で明らかになった三女神(AI)のモデルが…
これ。確かに同じ色だ。
それでは三女神がそれぞれどれに対応しているかを考えていく。
三女神とそのモチーフの考察
あくまで予想だが、
左…【王冠】バイアリーターク
中…【太陽】ダーレーアラビアン
右…【海】ゴドルフィンアラビアン
だと思われる。
三大始祖の3頭のうち、ぶっとい流星が額に流れているのはダーレーアラビアン。しかもダーレーは鹿毛なので、真ん中はダーレーで間違いないだろう。
太陽のイメージについて考察する。
ダーレーアラビアン系で有数の競走能力を誇り、かつ最も勢力の強かった種牡馬がエクリプス。エクリプスの意味が「日蝕」なので、エクリプス(ウマ娘)が太陽(ダーレーアラビアン)を覆い隠すほど大きな力を持ったウマ娘であった、というこじつけ予想。
現在の競走馬のほとんどの直系の祖にもあたるので、ダーレーアラビアンを中心に競馬が回っている、と考えれば太陽みたいな立ち位置でも納得できる。
左はバイアリータークだと思われる。勝負服(?)が軍服っぽい感じになっているが、これは史実で軍馬として功績を残しただからだろう。
王冠はボイン川の戦いにおいて英国王ウィリアムIII世軍の馬としてバイアリー大佐と共に武勲を挙げ、英国軍の勝利に貢献したからだろうか。顔の傷もその時に付いたのでは。
後は直系子孫のヘロドが「キングヘロド」と呼ばれてたりもするので、そこもかかってそう。
右はゴドルフィンアラビアン。
海のイメージは、チュニジアのチュニスから地中海を渡り、フランス経由でイギリスに辿り着いて種牡馬となったことが一つ。パリで散水車を曳いていて、たまたま通りかかったコークの目に留まり買われたとされていることが一つ。
現在の世界競馬の一翼を担うアラブの王族が管理する競馬団体、「ゴドルフィン」の馬主服が「ロイヤルブルー」(日本では「ゴドルフィンブルー」と呼ばれる)であることにも由来していそう。(ゴドルフィンの所有馬は、現役の日本馬だとアフリカンゴールド、レモンポップ。有名な海外馬だとドバイミレニアム、ブルーポイント、ファンタスティックライト、エレクトロキューショニスト、ガイヤース、アダイヤー、ネイティヴトレイルなどがいる。なお所有馬のほとんどがダーレーアラビアン直系である)
答え合わせと小ネタ
無事予想は的中。だけどゴドルフィンアラビアンはゴドルフィンバルブ呼びされてた。スタホ4コラボなのでスタホ側の呼称に則った形。
大元のスタホはジェネラルスタッドブックにゴドルフィンバルブとして記載されてたからそうしたんだと思われる。通説よりソースのある呼び名を優先した結果だろうか。
(でも実際はアラブ種でもバルブ種でもなくターク種だった説が有力だからゴドルフィンタークだった可能性も以下略)
三女神には新設定が追加されていた。
それが、「三女神AIにはそれぞれ大元となった概念が存在する」という点。
ダーレーアラビアンは“勇敢”、ゴドルフィンバルブは“愛情”、バイアリータークは“規律”。
バイアリータークは元が軍馬だからだろうし、ゴドルフィンは彼がモデルになった『名馬風の王』という児童文学で少年との深い友情、愛情が描かれているからに違いない。
ダーレーアラビアンは…なんだ…?
『Everlasting BEATS』と三女神
シナリオ追加に伴い新曲『Everlasting BEATS』の映像が公開された。
この映像の中で気になる描写があったので、そこについて考察していきたい。
それがこのシーン。
あくまで仮説だが、床の模様は三大始祖から受け継がれた血統図であると予想する。
ここからは仮定だらけの話になるし多分間違ってるので興味無い方はすっ飛ばしてもろてOK。
(※時間をかけて考えたものではないので、詰めが甘い箇所が多々あります。参考程度にどうぞ。)
まず、それぞれ色が三大始祖(三女神)に対応しており、赤がダーレー、黄がバイアリー、青がゴドルフィン。
前に進めば進むほど現代。多分上のスクショの最先端がここ数年を表していると推測する。
赤が一番栄えていて、黄も栄えてたのにあっという間に衰退したのもちゃんと描かれてる。
●がいわゆるゲームでいう親系統を確立できたクラスの大種牡馬の光。
例えばノーザンダンサー、ネイティヴダンサー、サドラーズウェルズ、サンデーサイレンス、ミスタープロスペクター、ガリレオ、ディープインパクトとかはこれに当てはまると思う。
●から何も生えてきてないラインはそこで断絶してると考えてよさそう。
ここで気になるのは赤ラインの一番左に伸びてるやつ。赤ラインはダーレーアラビアン、つまりエクリプス直系。
傍流血統感を演出してるなら、近代に入ってマイナー血統が主流に昇華した例と言えば、代表的なのはサンデーサイレンス系なんじゃないかと思う。サンデーは当時かなりの零細血統だったので。
サンデー系の後継を確立できてる主流ラインはディープ、ハーツ、ステゴ、ゴールドアリュール(ダイワメジャー?)の4つくらいになってくるので、そこらへんも当てはまってくる。
後の3本はなんとか存続するかしないかギリギリのラインの種牡馬。スペシャルウィーク、フジキセキ、アグネスタキオンあたりだろうか。
で、1番右が南米で独自に繁栄してるアグネスゴールドのラインだとするとしっくり来なくもない。こじつけが過ぎるけど。
一番左のラインが仮にディープ系だったとして、先端で光ってるのは…キズナだろうか。あるいはサクソンウォリアー?
サンデー系が分岐したとこを真っ直ぐ進んでるのがロベルトのラインだろう。グラスワンダーやシンボリクリスエスはここ。
そのラインを逆方向に辿ると、3方向に枝分かれするポイントがある。恐らくこれが大種牡馬ネアルコ。
ここでロイヤルチャージャー(サンデー、ロベルトのライン)、ニアークティック、ナスルーラに分岐してる。
後世の線がうっすーいのがナスルーラ系。チケゾーや女帝さんのライン。トニービンの直系も厳しい事になってるし、日本で残りそうなのはサクラバクシンオーのラインだけ。間違いないだろう。
枝分かれしまくってるのがニアークティック系もといノーザンダンサー系。真ん中ですごい枝分かれしてるのは、時系列的にサンデーより後っぽいので、恐らくガリレオか。その親のサドラーズウェルズからは何本か分岐してるので、インザウイングスやエルプラドのラインだろうか。
ネアルコを経由してないけど近いとこにある光は、何代か辿ればネアルコの先祖ファラリスに行き着くネイティヴダンサー系のラインだと思われる。オグリとエルコンはここ。
でも、ミスタープロスペクターを経由してファピアノとキングマンボに枝分かれしてるとしたら、ガリレオとの時系列がブレブレなので再考の余地がある。わからん。
で、右側にある赤の何本かがエクリプス系から派生したライン。ブランドフォード系とかになるだろうか。
1個スッパリと途切れて傍流が伸びてるラインがセントサイモン系か、あるいはハイペリオン系とかか。
黄のラインはバイアリーターク(ヘロド系)だが、あまり詳しくないので割愛。一番左で急に途切れてるのが何系か気になる。ハイフライヤー系?
どこかにパーソロン系(ルドルフのライン)があるし、今もうっすら繋がっている。
青のラインはゴドルフィンアラビアン(マッチェム系)。こんなに線が少ないけど現状バイアリータークより栄えてる。
マンノウォー系とハリーオン系に分岐していて、●が光ってる方がマンノウォー系だろうか。
ここで問題になってくるのが、こんな映像を公開しといてゴドルフィンアラビアン系のウマ娘が1人もいないこと。
さすがにそれはまずいので、カルストンライトオ、サニングデール、クライムカイザーのうちどれかが実装されると睨んでいる。
アツいのはクライムカイザー。彼の生涯を説明するにはTTGと呼ばれた3強を実装しなければならない。
トウショウボーイはシービーの父。グリーングラスは馬主がグラスワンダーの馬主の父。グラスワンダーのグラスはグリーングラスから来ている。(テンポイントは競走中に故障し亡くなったため厳しいかもしれない)
追記:ゴドルフィンアラビアン系の新ウマ娘は…来ませんでした…(でもそれ以上に社台解禁が嬉しいからOK)
女神像の正体
ここまで脱線に脱線を重ねてきましたが、この記事はあくまで「女神像ってなんなん?」を命題に進めてきたはず。そろそろ核心に迫りたいと思います。
「三女神像」と言いながらゴドルフィンアラビアン(マッチェム)系は空気に、バイアリーターク(ヘロド)系は最悪の場合断絶も有り得る。
ならばこの女神像の元になったレジェンドウマ娘はエクリプスなのでは!?
というのが僕の見解です。
(やはりエクリプスもウマ娘だった)
なお、エクリプスは気性難で5歳までデビュー出来ず、あまりにも酷いので何回か去勢されかけてるので、とても「女神」とは言えない性格だった模様です。
…やっぱ女神像はダーレーアラビアンですね。間違いない。
まとめ
以上が三女神についての解説です。
血統についてはまた深掘りしたいと思ってるので、まとめて欲しいこと、気になること、分からないこと、ご指摘とかあったらコメント等よろしくお願いします。
それでは。
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